ソース別イベント
個別イベントハンドラの一般形
要素に発生しうるイベントは下記一覧の通りで、イベントが発生した時、対応したハンドラが呼ばれる。
1 |
$(セレクタ).イベント名(コールバック) |
たとえばクリックイベントに対する処理の記述は以下の通り。
1 2 |
$("div").click -> # ここに処理内容を記述 |
ただしこの形式のハンドラは、動的に追加された要素には対応していない。
マウスイベント
click | クリック時 |
dblclick | ダブルクリック時 |
mousedown | マウスボタンを押した時 |
mouseup | マウスボタンを離したとき |
mouseover | マウスカーソルが要素内に入った時(子要素を含む) |
mouseout | マウスカーソルが要素から出たとき(子要素を含む) |
mouseenter | マウスカーソルが要素に入った時(子要素は除く) |
mouseleave | マウスカーソルが要素から出た時(子要素は除く) |
mousemove | 要素内でマウスカーソルが移動した時 |
hover | mouseenter / mouseleaveを一つにまとめたもの |
toggle | クリックの度に異なる処理を実行。v1.9以降廃止。 |
キーイベント
keydown | キーを押した時 |
keypress | キー入力があった時 |
keyup | キーを離した時 |
focusin | フォーカスされた時(子要素を含む) |
focusout | フォーカスが外れた時(子要素を含む) |
フォームイベント
focus | フォーカスされた時(子要素は除く) |
blur | フォーカスが外れた時(子要素は除く) |
change | 内容が変更された時 |
select | 文字が選択された時 |
submit | データ送信時 |
ブラウザイベント
resize | リサイズした時 |
scroll | スクロールした時 |
error | エラーが発生した時 |
ロードイベント
load | 読み込みが完了した時 |
unload | ページから離れる時 |
ready | DOMの読み込みが完了した時 |
イベントハンドラ・アタッチメント
イベントハンドラを要素にアタッチするメソッド。
たとえばon()
メソッドの書き方の一つとして以下がある。
1 |
$(探索範囲のセレクタ).on(イベント名, セレクタ, ハンドラ) |
on()
メソッドのハンドラとして、1つのイベントオブジェクトを引数に持つ関数を指定する。
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$("div").on "click", (evt) -> alert("clicked") |
探索範囲を限定してオブジェクトを探索する場合は以下の構文を用いる。
1 2 |
$("body").on "click", "h1", (evt) -> alert("click!") |
下表のbind
~off
までのうち、現在はon
/off
メソッドのみ使えばよい。
また、on/offメソッドに指定できるイベントは、上記ソース別イベントの内、hoverとtoggle以外で指定する。
bind | jQueryで最初に登場したアタッチメント。動的な要素に対応していないため、v1.3でliveが導入される。 |
unbind | bindで設定された処理を解除。 |
live | 動的な要素に対応したアタッチメント。処理負荷が高いため、v1.9で廃止された。 |
die | liveで設定された処理を解除。v1.9で廃止。 |
delegate | イベントの調査範囲を限定できるアタッチメント。v1.7で”on”に移行。 |
undelegate | delegateで設定された処理を解除。 |
on | イベントハンドラ・アタッチメントの最終形。 |
off | onで設定されたイベント発生時の処理を解除。 |
one | 1回だけ利用できるイベント発生時の処理を設定。構文はonと同じ。 |
triggerHandler | 要素に指定したイベントを発生させるが、要素に対するブラウザ標準の機能は実行されない。 |
trigger | 要素に指定したイベントを発生させ、ブラウザ標準の機能も実行させる。 |
イベントオブジェクト
概要
イベントオブジェクトはイベントハンドラに必ず渡されるobject
オブジェクト。イベント発生ごとに作成される。
基本形のコンストラクタでは、引数にイベント名を指定して作成する。たとえばclick
イベントに対応するイベントオブジェクトは以下の様に作成される。
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jQuery.Event("click") |
プロパティ
e.type | イベントの種類 |
e.data | イベントハンドラに渡された情報 |
e.pageX | イベントが発生したX座標(ブラウザの座標系) |
e.pageY | イベントが発生したY座標(ブラウザの座標系) |
e.timeStamp | イベントが発生した時間(1970-01-01からのミリ秒) |
e.which | 正規化されたキーコード |
e.result | 直前に実行したイベントハンドラが返した値 |
e.namespace | 名前空間に設定された名称 |
e.target | イベントが発生したDOM要素 |
e.currentTarget | 現在のDOM要素 |
e.delegateTarget | デリゲート時の調査範囲のDOM要素 |
e.relatedTarget | イベントの発生に関連したDOM要素 |
メソッド
- e.stopPropagation()
- バブリング(親要素方向へのイベントの伝播)を停止。
- e.stopImmediatePropagation()
- バブリングとイベントハンドラの実行を停止。
- e.preventDefault()
- ブラウザ標準の機能を停止。
- e.isPropagationStopped()
- stopPropagation()メソッドが実行されたかを調査。
- e.isImmediatePropagationStopped()
- stopImmediatePropagation()メソッドが実行されたかを調査。
- e.isDefaultPrevented()
- preventDefault()メソッドが実行されたかを調査。