加法定理の一覧
(1)
導出
第1ステップ – 等式の一つを導出
まず、以下のような図を考える。
ABの長さを余弦定理で表す。
(2)
これより以下を得るが、これは加法定理のうちの一つに対応している。
(3)
なお上式は、cosの性質からαとβの大小関係に関わらず成り立つ。
第2ステップ – 符号の反転
式(3)でβ → – βと置くと以下を得る。
(4)
第3、4ステップ – cosからsinへの変換と符号の反転
式(3)でα → α+π/2と置くと以下を得る。
(5)
また上式においてβ → – βと置くと以下を得る。
(6)
これで加法定理に関する4つの式が得られた。
一般角への拡張
αやβが第3象限、第4象限にあるときは、それらからπ/2、πを減じて冒頭の図に対応させ、式変形をすることで同じ解を得る。
例えば下図のように、αが第3象限、βが第1象限にあるケースを考える。
ここでα = α’ + π/2と置けば、α’について加法定理が成り立つことが分かっているので、
(7)
αとα’の関係より、
(8)
これらより、以下の下方定理がこのケースについて成り立つことが示される。
(9)