Laravel – エラーメッセージの日本語化

日本語化ファイルのダウンロードとインストール

ユーザー認証やバリデーションなどに関するエラーメッセージの日本語化はロケールファイルを編集する方法で可能だが、言語ファイルをダウンロード・インストールする方法がReadDoubleで紹介されている。

以下、プロジェクトのルートディレクトリーで操作。

インストールファイルのダウンロード

インストールファイルの実行

インストールファイルの削除

これによりresources/lang/jaディレクトリーにauth.phppasswords.phppagination.phpvalidation.phpの4つのファイルが生成される。

これでメッセージは日本語化されるが、まだ属性名は以下のようにソースコードで記述したまま。

属性名の日本語化

バリデーションエラーの属性名を日本語化するには、resources/lang/ja/validation.phpを編集する。

たとえばnamehandlenameemailを日本語化するには以下のように編集。

これにより、メッセージ表示は以下のように日本語化される。

 

Laravel – フォームリクエスト

概要

  • FormRequestクラスは、ユーザー権限の認証と入力のバリデーションを専用に扱う
  • 実装は、artisanでFormRequestクラスを継承したクラスを生成し、認証やバリデーションの内容を記述
  • コントローラーのインジェクションをRequestからFormRequestの継承クラスに変更することで、チェック機能をコントローラーから分離することができる

準備

バリデーションで使ったアプリケーションを利用する。

ビュー

コントローラーのアクション

フォームリクエストクラスの生成

以下のコマンドでFormRequestを継承したクラスを作成する。

php artisan make:request リクエストクラス名

リクエストクラスは、app/Http/Requestsディレクトリー下に作成される。

リクエストクラスの内容。ユーザー認証のためのauthorize()メソッドと、バリデーションのためのrules()メソッドが定義されている。

アクションの引数の変更

  • コントローラーの先頭でリクエストクラスをuseでインポート
  • コントローラーのアクションのメソッドインジェクションをRequestからリクエストクラスに変更
  • validate()メソッドはアクションには書かない

今回の例の場合。

ユーザー認証の記述

準備中。認証された場合はauthorize()メソッドの戻り値がtrue

バリデーションルールの記述

rules()メソッドの戻り値の配列に、バリデーションルールを書く。

準備したコントローラーのバリデーション部分をリクエストクラスに記述。

エラーメッセージのカスタマイズ

フォームリクエストのmessages()メソッドをオーバーライドすることで、メッセージのカスタマイズができる。

参考:Laravel 6.x バリデーション~エラーメッセージのカスタマイズ

Laravel – マスアサインメント

概要

  • マスアサインメントによって、フォームからPOSTされたパラメーターを一括してモデルの属性にセットして、データベースに書き込める
  • ただしセットできる属性をモデルの$fillable配列に限定列挙する必要がある
  • モデルのインスタンス生成時に、セットできるパラメーターをonlyメソッドで限定列挙できる
  • $fillableのほかに$guarded配列も指定できて、こちらは指定した属性をモデルのセットの際に排除する

準備

以下のようなフォームがあって、namecommentをPOSTする。

POSTはコントローラーのstore()メソッドにルーティングされる。

ルーティング先のコントローラーでは、モデルのインスタンスを生成し、その属性にPOSTされたパラメーターをセットしてデータベースに書き込む。

マスアサインメント

Requestのall()メソッド

Request引数のall()メソッドで得られる内容を確認。

CSRF対策のトークンを含んだパラメーターの配列が得られる。

$request->all()の結果を、モデルインスタンスのfill()メソッドによって属性にセット。dd()で内容を確認してみる。

エラー。

マスアサインメントのためにはfillable属性に加えなければならないと言われる。

モデルの$fillableプロパティー

モデルの定義で、$fillable配列に取得したいプロパティーを列挙する。

先ほどのコードの実行結果。エラーがなくなる。dd()でプロパティーがセットされたインスタンスの内容を確認。

  • fillableプロパティーに2つのパラメーター名がセットされている
  • attributesに属性とその内容が配列としてセットされている
  • guardedは指定しておらず、サイズ1、内容'*'の配列となっている

以上を踏まえて、fillableがセットされたモデルのマスアサインメントとデータベース登録を以下に例示。

マスアサインメントの記述方法

マスアサインメントの書き方には複数あって、同じ結果が得られる。create()スタティックメソッドは、インスタンスの生成とデータベースの書き込みを一つのメソッドで行う。

Requestのonly()メソッドによる限定

意図しないパラメーターの追加を避けるため、all()メソッドではなくonly()メソッドでパラメーターを限定列挙できる。

 

Git/GitHub

Git

基本

コミット

ブランチ

リモート

GitHub

スタートアップ

操作

Laravel – tinker – モデルの操作

tinkerの起動

php artisan tinkerでtinkerを起動。

helpでコマンドが確認できる。

モデル・データベースの操作

データの登録

モデルとマイグレーションで作成したモデルを使う。

まずshowコマンドでモデルクラスを見てみる。

変数$modelTestModelクラスのインスタンスを生成。

マイグレーションファイルで定義したフィールド(product_nameamount)に値を代入。

変数を入力すると、その内容が確認できる。

lsで定義された変数を、ls -lでそれらを少し詳しく見ることができる。

変数の内容をデータベースに保存するステートメントを実行。

データベース側で確認すると、日付もちゃんと登録されている。

さらに2つのデータを登録。

データベース側でも登録されているのが確認できる。

全データ取得

tinkerで変数$modelsにデータベースの全データを取得。

$modelsは配列で要素はゼロから始まるので、$models[1]は2番目のデータ。

データの更新

スタティック関数find()id=2のデータを$modelに取得。

取得したid=2のデータのamount0に変更して保存。

データが更新されているのを確認。

データベースでも確認できる。

データの削除

id=2のデータを取得。

delete()メソッドでデータベースから削除。

全データを取得すると、id=2のデータが削除されている。

データベース側でも確認できる。

 

Laravel – モデル作成とマイグレーション

データベース設定の確認

アプリケーションディレクトリー直下の.envファイルでデータベースの設定を確認する。DB_DATABASEに設定されたデータベースが作成済みでRDBMSでアクセス可能であることを確認する。

モデルの作成

モデル作成コマンド

モデルの作成には、artisanmake:modelコマンドを使う。同時にデータベースを定義するマイグレーションファイルも作成するときは--migrationオプションを付ける。

php artisan make:model モデル名 --migration

モデル名の考え方は以下の通り。

  • データベースのレコードに保存する対象として、単数の名詞とする
  • モデル名はアッパー・キャメルケース(パスカルケース)で定義する

以下はTestModelというモデルを作成したケース。

モデルの作成に成功したことと、2021_08_23…という名前でマイグレーションファイルが作成されたことが表示されている。

マイグレーションファイルの作成は--migrationオプションを付けたためで、これをつけないとモデルのだけが作成される。

モデルクラスファイル

モデルのクラスファイルはappディレクトリー下に作成される。コマンドで指定したモデル名に拡張子.phpが付けられている。

以下がモデルクラスファイルの内容。

  • 名前空間をAppとしている
  • 名前空間Illuminate\Database\EloquentModelファイルを利用する
  • ModelファイルはModelクラスのファイル
  • 今回作成したTestModelクラスはModelクラスを継承している
  • モデル作成で定義した名前がそのままクラス名になっている
  • 作成したクラスの中身は空

オプション指定

モデル作成コマンドのオプションは-h/--helpオプションで指定できる。

主なオプションは以下の通り。

-c/--controller
コントローラーを作成する。
-m/--migration
マイグレーションファイルを作成する。
-r/--resource
リソースベースのアクションが含まれたコントローラーが生成される。ルーティングでのonlyexceptと関係なく、すべてのアクションが含まれる。
-s/--seed
シーダーファイルを作成する。

マイグレーションファイル

ファイル名

モデルクラスファイルと同時に作成されたマイグレーションファイルは、database/migrations下にある。新たに作成された2021_08_23...のマイグレーションファイルが確認できる。

マイグレーションファイルのファイル名構成は以下の通り。

日付_時刻_create_テーブル名_table.php

テーブル名はモデル名をスネークケースに変更し、複数形となっている。

マイグレーションファイルの内容は以下の通り。

up()メソッド

up()メソッドではテーブルを作成するときのカラム定義が記述されている。

  • bigincrements()bigint unsigned型、AUTO_INCREMENT設定のカラムidを定義
  • timestamps()timestamp型でcreated_atupdated_atの2つのカラムを定義

bigIncrements()によるIDを外部キーで参照する場合

bigIncrements()で生成されるカラムはbigint(unsigned)となる。他テーブルでこれを外部キーとして参照する場合のカラム型はbigint unsignedとする。マイグレーションファイルで指定する場合はunsignedBigInteger()とする。

down()メソッド

down()メソッドは、test_modelsテーブルが存在する場合にこれを削除(DROP)。

マイグレーション実行

マイグレーションコマンドについてはこちらを参照。

状態確認

マイグレーション実行前のテーブルの状態。準備の時に作成したままになっている。

マイグレーションの実行状態は以下のコマンドで確認。

php artisan migrate:status

今回作成されたマイグレーションファイルだけが未実行となっている。

マイグレート

以下のコマンドで、マイグレーションファイルの設定に従ってテーブルを作成する。

php artisan migrate

マイグレーションの結果、データベースにテーブルが作成される。テーブル名はマイグレーションファイル名にもあるとおりで、以下のように付けられる。

  • モデル名のキャメルケースをスネークケースに変更
  • 複数形にする

データベースでテーブルが作成されていることを確認。

テーブル構造を確認。timestamp()によって、created_atupdated_atの2つのカラムが作られている。

ただしtimestamp型は2038年問題が発生するため、datetime型に変更する方がよい。

ロールバック

ロールバックにより、作成したテーブルを削除してマイグレーション前の状態に戻すことができる。

php artisan migrate:rollback

ロールバックを実行することで、ここまでで作成したtest_modelsテーブルが削除される。

ただしマイグレーションファイルは残っていて、編集などを行った後に再度マイグレーションできる。

マイグレーションファイルの実行状態も未実行に戻る。

マイグレーションファイルの編集とマイグレーション

test_modelsテーブルのカラムを以下のように編集する。

  • idカラムはそのまま
  • VARCHAR(20)product_nameカラムを追加
  • int型でamountカラムを追加
  • created_atupdated_attimestamp型からdatetime型に変更

参考:利用可能なカラムタイプ

マイグレーション前のファイルを以下のように編集してマイグレート。

以下の構造のテーブルが作成される。

モデルの削除

モデルとテーブルを削除する手順は以下の通り。

  1. 該当テーブルのマイグレーションの前までロールバック
  2. マイグレーションファイル削除
  3. モデルファイル削除

timestampの2038年問題について

モデルとマイグレーションファイルを生成させると、自動的にtimestampsが設定されるが、MySQLとの組み合わせの場合に2038年問題が発生する。datetime型で書きなおすなどの対応をしておくべき。

モデル名とテーブル名について

モデルとテーブルを生成するときの命名の流れは以下のようになっている。

  • モデル名は単数形でアッパーキャメルケース
  • モデルクラスファイル名はモデル名に.phpの拡張子
  • モデルクラス名はモデル名と同じ
  • テーブル名はキャメルケースからスネークケースに変換され、複数形になる

複数形への変更はLaravelがエレガントにやってくれて、不規則な複数形にも対応している。ただし不可算名詞にはそのままsが付くようだ。

  • TestModeltest_models
  • TestDiary→test_diaries
  • CompanyPersonCompanyPeople
  • WildGoosWildGees
  • StockWaterStockWaters

なお、敢えてモデル名をスネークケースにすると、クラスファイル名、モデルクラス名もキャメルケースのままで、テーブル名は複数形になる。

  • test_modeltest_models

 

MySQL – 並べ替え~ORDER BY

準備

以下のテーブルで確認する。

指定方法

ORDER BYで指定したカラムをキーにして並べ替える。デフォルトは昇順でASCを指定したのと同じ。

SELECT カラム群 FROM テーブル ORDER BY カラム [ASC/DESC];

以下の例では、2つ目のnum2で昇順にソートしている。

降順でソートする場合はDESCを指定。以下はnum2カラムの内容で降順にソートしている。

複数カラムでのソート

ORDER BYで複数カラムを指定すると、指定したカラムの順でネストの外側のようにしてソートする。

以下の例では、num1で降順ソートし、その中でnum2で降順ソートしている。

順番を入れ替えた例。まずnum2で降順ソートしてから、その中でnum1でソートしている。

 

Linux – 停止中のジョブ

停止しているジョブがあってログアウトできないときなど。

jobsコマンドでジョブとジョブ番号の確認。

fg ジョブ番号コマンドでフォアグラウンド処理に。

ジョブを停止する場合はkill ジョブ番号コマンド。

 

MySQL – JOIN – INNER/LEFT/RIGHT/FULL OUTER

準備

以下の2つのテーブルを準備する。

students
学生IDと学生名を保存。
courses
学科IDと学科名を保存。

studentsテーブルの作成とデータ登録のクエリー。

実行結果。

coursesテーブルの作成とデータ登録のクエリー。

実行結果。

JOIN~総当たり

FROM句のテーブルに対して単にJOINでテーブルを指定すると、2つのテーブルの全要素の組み合わせが得られる。

実行結果。

結合テーブル

studentsテーブルとcoursesテーブルの結合テーブルを準備する。各学生の履修学科に関するデータ。

クエリーの実行結果、

INNER JOIN

結合テーブルに基づいて、2つのテーブルの両方に存在するデータを取り出す。studentscoursesの積集合に相当する。INNERは書かなくても内部結合になる。

student_coursesテーブルとstudentsテーブルを結合するクエリーの例。結合の結果、studentsテーブルから学生名を得られる。

実行結果。

3つのテーブルの場合、JOIN ... ON句を並べればよい。以下の例ではcoursesテーブルも結合して、学科名も得ている。

実行結果。student_coursesテーブルは学生IDと学科IDしか持っていないが、studentsテーブル、coursesテーブルと結合することで学生名と学科名を使えるようになる。

LEFT OUTER JOIN

LEFT OUTER JOINは、先に指定されたテーブル(左テーブル)の全レコードに対して、JOINで指定したレコードを対応させる。左テーブルに対応するレコードがないときはNULLになる。LEFT JOINと書いても同じ。

以下のクエリーは、studentsの全学生データに対してstudent_coursesの履修科目データを左結合させる。studentsには登録されているがstudent_coursesにない学生(学科を履修していない学生)についてはNULLになる。

実行結果は以下の通りで、学生IDの伊藤君はstudent_coursesテーブルに存在しないので、course_idNULLになっている。

学科名も欲しい場合は、coursesテーブルを左結合させる。

実行結果。学科を履修していない伊藤君のデータは、course_nameについてもNULLになる。

RIGHT OUTER JOIN

RIGHT JOINは後から指定されたテーブルの全データに対して、先に指定されたテーブルを結合させる。先に指定されたテーブルに対応するレコードがない場合にはNULLになる。RIGHT JOINと書いても同じ。

以下は、student_coursesテーブルのデータにcoursesテーブルのデータを右結合させている。どの学生にも履修されていない学科がある場合はNULLになる。

実行結果。化学はどの学生にも履修されていないのでNULLになっている。

3つ以上のテーブルでは、最も右側のテーブルをRIGHT JOINを連ねる。最後以外のJOINRIGHTがなくても同じ結果になる。

実行結果。履修されていない化学の学生IDと学生名がNULLになっている。

RIGHT JOINのテーブルを入れ替えることで、LEFT JOINで同じ結果を得られる。履修科目に関する上の例をLEFT JOINで書きなおすと以下の通り。

実行結果は同じ。

FULL OUTER JOIN

FULL OUTER JOINは指定されたテーブルの全データを含める。いずれかのデータが存在しない場合はNULLとなる。テーブルのデータ群の和集合に相当する。

MySQLにはFULL JOINが定義されていないので、同等の機能はUNIONで実現する。

  • 2つのテーブルの場合にはLEFT JOINRIGHT JOINの結果をUNION
  • 結合テーブルがある場合には、それぞれのLEFT JOINの結果をUNION
  • UNIONの際に、各SELECTのカラムを同じにしておく

以下は、studentscoursesに対するstudent_coursesLEFT JOINの結果をUNIONで結合している。科目を履修していない学生は学科がNULLとなり、履修されていない科目が学生がNULLとなる。

実行結果。学科を履修していない伊藤君の学科欄はNULLになり、だれにも履修されていない化学は学生欄がNULLになっている。

カラム名の指定によって結果が違う

LEFT OUTER JOINのところで、学生IDと学科IDをstudents.idcouses.idのようにそれぞれのテーブルから指定していた。

一方で、同じIDをstudent_courseのstudent_idcouse_idで指定することもできる。こちらで指定すれば、識別のためのエイリアスを定義しなくていいので便利そうだ。

しかしこれらを使うと、OUTER JOINの際に存在しないIDとして扱われてNULLになってしまう。

上のクエリーを実行した結果が以下で、化学を履修している学生がいないので、student_coursesに該当するデータがなく、student_idcourse_idNULLになっている。

これらを表示させたいときには、LEFT OUTER JOINの例のように、左結合される側(全データが使われる側)のテーブルでカラムを指定するとよい。

 

MySQL – 外部キー制約

外部キーの設定

テーブル構成

学生の履修科目に関する簡単なデータベースを考える。

  • studentsテーブルは学生に関するデータを保存
    • 学生ID(主キー)
    • 学生の名前
  • student_coursesテーブルは学生の履修科目に関するデータを保存
    • 履修科目ID(主キー)
    • 学生ID
    • 科目名

学生テーブル

以下のクエリーでテーブルを作成し、学生データを登録。

登録結果の確認。

履修科目テーブル~外部キーの設定

以下のクエリーで履修科目テーブルを作成。student_idを外部キーとして、studentsテーブルのid(学生ID)を参照している。

外部キーを設定するカラムについて、以下のように定義する。

FOREIGN_KEY (参照するキー) REFERENCES 参照されるテーブル(参照されるキー)

テーブル構造を確認すると、student_idKey欄がMULとなる。このMULについてはぴったりの情報が得られなかったが、以下のようなことらしい。

  • 外部参照するキーにはインデックスが設定される
  • PRIMARY KEYINIQUEが設定されていないインデックスは同じ値を取り得る
  • なのでmultiple keyMULと表示される

外部キー制約の確認

正常な登録

新しいデータをstudent_coursesテーブルに登録する。student_idとして登録済みのstudents.id = 1の学生IDを指定する。

正常に登録されて、students_coursesテーブルは以下のようになる。

存在しないデータの登録はエラー

student_idに、studentsテーブルでは登録されていない値を指定する。

外部キー制約でエラーとなる。

参照されている親のデータは消せない

student_coursesテーブルのデータから参照されている、studentsテーブルのid=1のデータを削除しようとするとエラーになる。

参照されていない親のデータは削除できる

student_coursesのデータから参照されていない、studentsテーブルのid=2のデータは削除できる。

不整合時の挙動~RESTRICTやCASCADEなど

FOREIGN KEY指定時に、参照先のデータの削除時と変更時の挙動を指定できる。

ON DELETE 挙動指定 ON UPDATE 挙動指定

挙動指定には以下の4つがあり、指定しない場合はRESTRICTとなる。

RESTRICT
DELETE, UPDATEともエラーになる。
CASCADE
DELETEでは参照元のデータも削除され、UPDATEでは参照先の変更が参照元のデータに反映される。
SET NULL
DELETE, UPDATEともNULLに置き換わる。
NO ACTION
RESTRICTと同じ挙動。

外部キー制約をCASCADEに変更する

CREATE TABLEの確認

外部キー制約設定後のテーブル定義を以下のコマンドで確認してみる。

SHOW CREATE TABLE テーブル名\G;

  • 最初に実行したクエリーの内容に即している
  • CONSTRAINT `外部制約名`が追加されている

挙動の変更

外部キー制約の挙動をRESTRICTからCASCADEに変更する。外部キーの操作はALTER TABLEで行うが、一度に変更できないので一旦外部キーを削除し、新たな条件で外部キーを追加する。

外部キーの削除

外部キー削除のコマンドは以下の通り。

ALTER TABLE 参照元テーブル DROP FOREIGN KEY 外部制約名;

外部制約名は、先のSHOW CREATE TABLEで確認した内容で指定する。

外部キー削除後もインデックスは残っている。

外部キー削除後のCREATE TABLEを確認すると、student_idにインデックスが設定されている。

外部キーの追加

以下のクエリーで削除・更新時の挙動を指定して外部キーを追加。

クエリー実行。

CREATE TABLE確認。

CASCADEの挙動

ON UPDATE CASCADE

参照先、親テーブルstudentsのデータのid=39に変更する。RESTRICTではエラーになったが、CASCADEの場合は変更が通る。

student_coursesstudent_idも変更されている。

ON DELETE CASCADE

参照先、親テーブルのid=9のレコードを削除する。RESTRICTではエラーになったが、CASCADEの場合は削除される。

student_coursesstudent_id=9のレコードも削除されている。

外部キー制約の追加・削除

外部キーの追加は、ALTER TABLE ... ADD FOREIGIN KEYで行う。被参照キーにインデックスが設定されている必要がある。

外部キーの削除はALTER TABLE ... DROP FOREIGN KEYで行う。制約名はSHOW CREATE TABLEで確認できる。