面白い仏教語
大学時代に書き散らした古いノートを電子化したものを久しぶりにそれを覗いていたら、「仏教語」として日常でよく出会う言葉の意味を調べたものを見つけた。
日ごろ使っている言葉が仏教でどういう意味を持つか見てみると、似たような意味のものもあれば、全く無関係なもの、むしろ逆の意味ではないかと思うようなものもあり、改めて興味深い。
イメージが近いな/通ずるものがあるなと思うもの
- 阿鼻叫喚
- 八大熱地獄のうちの阿鼻地獄、叫喚地獄より。
- 天邪鬼
- 四天王などに踏みつけられている悪鬼。毘沙門天の腹部に帯びた鬼面の名。
- 有頂天
- 仏教でいう三界のうちの無色界の最高天、非想非非想天、非想非非想処ともいう。
- 甘露
- 不老不死になれるという神々の飲み物。
- 金輪際
- 仏教の宇宙観でいう風輪・水輪・金輪の層の金輪と水輪の境界。
- 三界
- 欲界・色界・無欲界のこと。
- 娑婆
- 煩悩や苦悩に満ちたこの現実の世界
- 精進
- 仏道における努力のこと。
- 刹那
- 極めて短い時間。仏典から計算すると1/75秒だとか。
- 大衆
- 仏教では大衆と読む。修行僧の集団、また生死輪廻の世界にいる人々をさす。
- 旦那
- 本来は檀那。檀は与える意味。そこから布施、また布施をする人。
- 断末魔
- 体内にあり、傷つけられると死ぬといわれる「末魔」を断つこと。
- 奈落
- ナラカの音訳。ナラカは様々な地獄の総称。
- 無我
- 「我(アートマン)」が存在しないこと。
- 無常
- 永遠でない、一時的な、の意味。
イメージと違うな、と思ったもの
- 阿吽
- 全てのものの始まりと終わりを象徴する言葉。また阿が出息、吽が入息とも。
- 縁起
- 他に依存して生起すること。
- 億劫
- 本来は「おっこう」と読む。百千万億劫の略と言われる。劫は極めて長い時間の単位で、百千万億劫は想像を絶するような時間ということ。
- 愚痴
- 迷いごとの根源で、三毒(貪・瞋・癡)(とん・じん・ち)より。貪は貪欲、瞋は瞋恚、愚癡ともいう。真理に対する無知の心。
- 業
- 行為。
- 三昧
- 精神集中が深まり切った状態。
- 相好
- 相と好を合わせた言葉で、ともに仏陀の身体的特徴を表現するときに使う。
- 他生の縁
- 過去・現在・未来にわたる生存のすべてに縁があること。
- 醍醐味
- 仏法の優れた教え。
- 方便
- 衆生を導き教化するための方法。
え、むしろ逆じゃない?と思うもの。
- 一蓮托生
- よい行いをした者が極楽浄土に往生して、、同じ蓮台に身を託すこと。
- 我慢
- 自己の中心にある「我」によって心が驕慢なこと。
- 乞食
- 本来は「こつじき」と読む。修行僧が鉢に受け取った食物。またそうして得た食物で生活する修行僧。