QGIS – 融合(Dissolve)

概要

融合処理は、同じ属性条件の複数のポリゴン間の境界を取り除き、一つのポリゴンにする。

シングルパートをマルチパートに変換しても、各々のポリゴンは残っており、その境界線は表示されるが、融合することでそれらが一つのポリゴンとなる。

qgis-disolved-japan

手順

メニューの「ベクタ」→「空間演算ツール」→「Dissolve」でダイアログが開く。

qgis-dissolve-dialog

  • “入力レイヤ”で融合したいレイヤを選択
  • “Dissolve all …”のチェックは、全てのポリゴンを一つにまとめたいときを除いて外す
  • “Unique ID fields”は融合の同一判定に使うフィールドを選択して右へ
  • “融合”は融合後の出力先/Shapeファイルの場合はshpファイル名で指定する
  • “アルゴリズム実行後に・・・”は実行終了後にレイヤを表示させたいときにチェック

処理時間

QGISによる融合処理には非常に長い時間がかかる

たとえば国土数値情報の市区町村別行政界データを都道府県でまとめるのに、Intel Core i5、メモリ4GB、Windows10の条件下で6時間ほどかかった。

5時間過ぎるまでほとんどフリーズしたかのような状態になり、最後の20~30分くらいでプログレスバーが表示され(進捗率27%)、そこからは(それまで待たされた時間と比べれば)進みが早い。

隣接する二つの市の融合が終わるまで数分、徳島県と高知県の市町村を両県にまとめるのに15分くらい。離島や港湾地域のややこしい形があると、より実行時間が長くなるものと推測される。

属性データ

融合の際にユニークフィールドとして都道府県名を指定すると、同じ都道府県名の市区町村の属性データが複数存在するが、融合後のポリゴンの属性としては一つしか残らない。

融合前のユニークキーが同じデータの先頭行のデータが融合後の属性データとなるが、ほとんどの場合はこれは意味を持たないため、別にデータをセットする必要がある。

簡素化の効果

簡素化(Simplify)の効果は大きく、全国レベルでポリゴン境界の齟齬が殆ど目立たない程度の簡素化で、大幅に(数時間→数分)処理時間が短縮される

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