概要
黄泉の国の伊邪那美神から伊邪那岐神が逃げおおせた場所(黄泉平坂)。黄泉の国と現世との境。
伊賦夜坂
国道9号から脇に入るとこのような案内がある。この案内に沿って車で入っていける。
その先に車を数台停められるくらいの平場がある。
黄泉平坂に関する説明。左には伊邪那岐神・伊邪那美神から神倭伊波礼毘古命(神武天皇)に至る簡単な系図が書かれている。
駐車場所から一段高いところに小径があり、このような石柱の門があった。このあたりで、静かだが軽く張り詰めたような雰囲気が漂う。
その先にある大岩。これが黄泉の国との境のようだ。
大岩の間からそっと先に進むとさらに狭い小径があるが、その先は細くなって林の中へ消えている。先へ歩を進めるのは憚られた。
戻ったところに木があり、立札によるとこれが伊邪那岐神を救った桃ノ木とのこと。伊邪那岐が桃に対して「汝(なれ)、吾(あれ)を助けしが如く、葦原中国に有らゆるうつしき青人草の、苦しき瀬に落ちて、患(うれ)へ惚(なや)むときに助くべし」と告げ、意冨加牟豆美命(おおかむずみのみこと)の名を与えたとある。
宣伝看板。伊邪那美命を祭った揖夜神社や、この場所が映画の題材になった場所であることなどが紹介されていた。
梅雨入り前、晴れて少し蒸し暑い日だったが、たまたま他にこの場所を尋ねる人もなく、独特の雰囲気が漂っていた。古来の土地を訪ねるのに、他の人の有無・多寡はその印象に影響を与えるのかもしれない。