概要
たとえばあるエリアの地図と、そのエリア内だけ鉄道や道路のベクタを切り出して扱いたい時がある。このようなときは、広域データの鉄道や道路のベクタデータのうちエリア内のみ切り出す「クリッピング」を行う。
ここでは、東京23区内の鉄道路線と駅をクリップする例を示す。大まかな手順は以下の通り。
- 23区の地図データを切り出し、外形データを作る
- 上記の外形データで鉄道路線と駅の全国データをクリップ
地図データの切り出しと外形データの作成
地物の切り出し
地物を切り出す手順で、23区のみ抽出して保存する。このデータはレイヤとして後に利用する。
外形データの作成
切り出した23区のデータの外形を融合(dissolve)処理によって作成・保存。このデータはクリッピングのために一時的に利用するだけ。
以下の図は、23区の外形ポリゴンと全国の鉄道路線データ、駅データを重ねたもの。
クリップ処理
メニューから、ベクタ→空間演算ツール→クリップでダイアログを表示させる。
- 「入力レイヤ」には、クリップされるデータを指定(この場合は鉄道路線データ)
- 「レイヤをクリップする」データには、クリップ範囲のデータを指定(この場合は23区の外形データ)
- 「クリップされた」データには、クリップ後のデータを保存するファイルのパスを指定
実行結果は以下の通り。