五穀の起源

古事記~国生み~五穀の起源

乱行の罰を受け追放された須佐之男命が食べ物を求め、殺してしまった大気津比売の体から五穀の植物が現れる。

天照大御神を天の岩屋戸から連れ戻した後、神々は相談し、須佐之男命の全財産を没収し、髭を切り、手足の爪を抜き、体罰を加え、永遠の流刑とした。

追放された須佐之男命が大気津比売神(おおけつひめのかみ)に食べ物を求めたところ、大気津比売は鼻、口、尻から食べ物を取り出し、調理して差し上げたが、それを見た須佐之男命はこれを汚いとして大気津比売を殺してしまう。

殺された大気津比売の身体から様々な植物が現れる。

  • 頭からは蚕
  • 両の目から稲の種
  • 両の耳から粟
  • 鼻から小豆
  • 女陰から麦
  • 尻から豆

神産巣日御祖命(かむむすひのみおやのみこと)は、これらの植物をとって種とする。

 

天の岩屋戸

古事記~国生み~天の岩屋戸

天照大御神が天の岩屋戸に隠れたため高天原も葦原中国も暗くなってしまったが、思金神の策により、再び天照大神を岩屋戸から引き戻す。

天照大御神が雨の岩屋戸に隠れると高天原も葦原中国も真っ暗になり、悪しき神々の声が五月蠅のように満ち、あらゆる災いが起こる。

困った神々が天の安の河原に集まり、高御産巣日神の子の思金神が次のような策を考える。

  • 暁を告げる長鳴鶏を集めて鳴かせる
  • 天の安の河原の川上にある硬い石と鉱山の鉄を天津麻羅に精錬させる
  • 伊斯許理度売命(いしこりどめのみこと)に命じて八尺の鏡をつくらせる
  • 玉祖命(たまのやのみこと)に命じて五百の勾玉で八尺の玉飾りをつくらせる
  • 天児屋命(あめのこやねのみこと)と布刀玉命(ふとだまのみこと)に、天の香山(かぐやま)の牡鹿の肩の骨を天の香山の桜の木で焼いて占いをさせる
  • 天の香山の賢木(さかき)を抜いて、上の枝に八尺の玉飾りを、中の枝に八尺の鏡をつけ、下の枝に白い御幣と青い御幣を垂らす
  • 布刀玉命がそれを持ち、天児屋命が祝詞を唱える
  • 天手力男神(あめのたぢからおのかみ)が岩屋戸の入り口の脇に隠れる
  • 天宇受売命(あめのうずめのみこと)が、天の香山の日陰鬘(ひかげのかずら)をたすきにかけ、蔓柾(つるまさき)を頭にかぶり、笹の葉を手に持って、天の岩屋戸の前に伏せた桶を踏み鳴らして踊る

天宇受売命が踊り狂い、乳房をかき出し、裳の紐が解けて女陰が見えると、高天原の神々は大声で笑う。

不思議に思った天照大神が天の岩屋戸を少し開き、「私が隠れて高天原も葦原中国も暗くなったのに、どうして天宇受売命は楽しそうに踊り、神々は笑っているのか」と尋ねる。

天宇受売命は「あなたより尊い神がいるので、みな喜んで、踊り、笑っているのです」と言い、その間に天児屋命と布刀玉命は八尺の鏡を掲げると、天照大神自身の姿が鏡に映る。

不思議に思った天照大神が岩屋戸から踏み出して鏡をのぞいた時、天手力男命が天照大神の手を取って引き出し、布刀玉命が注連縄を引き渡し、「これから内へはもう戻れません」と申し上げる。

そうして、高天原と葦原中国は明るくなった。

 

天の安河

古事記~国生み~天の安河

天照と須佐之男の誓約の結果、須佐之男が価値を主張し横暴をふるう。ついには天照は天の岩屋戸に籠ってしまう。

天照大神と須佐之男命は、天の安河をはさんで誓約(うけい)をする。

まず天照大神が、須佐之男命の十握の剣を三つに折り、天の真名井で清め、噛んで吹いた霧から三柱の神が生まれる。

  • 多紀理毗売命(たきりびめのみこと)
    =奥津嶋比売命(おきつしまひめのみこと)
  • 市寸嶋比売命(いちきしまひめのみこと)
    =狭依毗売命(さよりびめのみこと)
  • 多岐都比売命(たぎつひめのみこと)

次に須佐之男命が、天照大神の五百の勾玉の玉を天の真名井で清め、噛んで吹いた霧から五柱の神が生まれる。

  • 左の鬟の玉からは、正勝吾勝勝速日天之忍穂耳命(まさかつあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)
  • 右の鬟の玉からは、天之菩比命(あめのほひのみこと)
  • 髪飾りの玉からは、天津日子根命(あまつひこねのみこと)
  • 左の手の玉からは、活津日子根命(いくつひこねのみこと)
  • 右の手の玉からは、熊野久須毗命(くまのくしびのみこと)

天照大神は、「(須佐之男命の生んだ)五柱の男の神は私の玉から生まれたから私の子、三柱の女の神はお前の剣から生まれたからお前の子」とされた。

須佐之男命は「私の心は清く謀反の心がないので、生まれたのが優しい女の神だった。私の勝ちである」といい、図に乗って、天照大神の田の畔を壊して埋め、大嘗を召し上がる御殿に糞をしちらした。

天照は次のように言い、「私のかわいい弟がしたことだ」と須佐之男命を咎めなかった。

  • 糞に見えるのは酔って吐いた反吐だろう
  • 田の畔を壊して埋めたのは田を広げようと思ったのだろう

須佐之男命の乱行は止まらず、あるとき神様の着物を織る忌の機屋(いみのはたや)の天井に穴をあけ、皮をはいだ斑馬(まだらめ)を投げ込む。機を織っていた織女(おりひめ)は驚き、梭(さ/ひ)で女陰を突いて死んでしまう。

天照は之を恐れ、天の岩屋戸に籠ってしまう。

 

高天原

古事記~国生み~高天原

伊邪那岐命から追放された須佐之男命は天照のいる高天原へ向かうが、天照は警戒し、互いに誓約をすることになる。

伊邪那岐の神に追放された須佐之男命が天照大神に会うために高天原へ向かうと、山川・国土が揺らぎ騒ぐ。

驚いた天照大神は須佐之男命が国を奪いに来たと思い、髪を鬟に結い戦の準備をする。

  • 左右の鬟・髪飾り・手に五百の勾玉を糸に通した八尺の長さの飾りを巻き
  • 背中には千本の矢が入る靫(ゆき)、腹には五百本の矢が入る靫を抱え
  • 竹の鞆(とも、ほむた)をつけて弓を射る仕草をしつつ
  • 固い地面を両足で踏み込み、淡雪のように地面を踏み散らかし

「お前はなぜ来たのか」と問う。

須佐之男命は答える。

  • 私には悪い心はない。
  • ただ父が、私が泣き続ける理由を聞くので、「母のいる国に行きたくて鳴いている」と答えた
  • すると父が私を追放したので、これから母の国に行こうというわけを申し上げに来た
  • 謀反の心はない

天照大神が、「お前の心が清く明るいことをどうして知ることができるか」と問うと、須佐之男命は「双方で誓約(うけい)をして子を産んで、証明しようと持ち掛ける。

 

Evernoteでノートが読めなくなった件

症状

Android版のEvernoteで特定のノート(多数)を読もうとしたとき、”このノートをロードできません”とダイアログに表示されて、リロードボタンを押しても反応がない。

当初は検索結果で少し古いファイルで発生していたが、そのファイルを直接読もうとしたときにも同じ症状になった。

PC版のEvernoteアプリでは問題はなく読める。

対処方法

概要

Evernoteのバージョンを7.16から7.15にダウングレードする。

注意点

  • apkファイルのダウンロードができない場合の対応が必要
  • apkファイルのインストールが進まない場合の対処が必要
  • Evernoteが勝手に7.16にアップグレードされるのを抑止する必要がある

手順

apkファイルのダウンロード

Androidのほか様々なアプリケーションの旧バージョンをダウンロードできるuptodownから7.15のapkファイルをダウンロードする。このとき、WiFi接続で作業すること。

Android端末のブラウザからuptodownに飛び、Android→Evernote→V7.15を選択。

トラブルと対応

  • Androidオリジナルのブラウザ、ドルフィンブラウザではダウンロードできなかった
    • オリジナルのブラウザでは”安全な接続が確立できませんでした”と表示されて進まない
    • ドルフィンブラウザでは何の反応もない
  • Chromeを使うことでダウンロードできた

apkファイルからインストール

ブラウザのダウンロード履歴から”evernote-7-15.apk”を選択してインストール。

トラブルと対応

  • apkの内容が表示された後、”次へ”ボタンを押しても反応がなく、次へ進めない
    • “キャンセル”ボタンは機能し、ダウンロード履歴の画面に戻れる
  • 常駐アプリで影響があるものを停止させる
    • 設定→アプリケーションの管理→実行中タブ→関連アプリを選択・停止
    • 今回は”Battery Mix”のみが影響していた

アプリの自動更新を禁止

V7.15をインストール後の同期中には元の通りファイルが読めていたが、同期後にV7.16に自動更新されてしまって元のようにノートが読めなくなってしまった。

これを回避するため、Google Playでアプリの自動更新を禁止する。

  • Google Playのメニューから、設定→アプリの自動更新→アプリの自動更新しない、で自動更新を禁止
  • これで全アプリの自動更新はされないが、通知をonにしておけばアプリごとの確認は可能

Evernoteにログイン・同期

Evernoteにログインすると、自動的にノートが同期される。

 

須佐之男命

古事記~国生み~須佐之男命

海原を納めるよう命じられた須佐之男命だが、これに従わず泣き続け、伊邪那岐命から追放される。

伊邪那岐命は天照・月読・須佐之男にそれぞれ昼の高天原、夜、海原を治めるよう命じたが、須佐之男命だけはこれに従わず、顎髭が伸びて胸に達するほど長い間泣き続け悲しんでいた。その様子は、青山も枯山となり、川や海の水も涙となって枯れてしまうほど。

このため、悪霊の災いが五月の蠅のように起こった。

理由を聞いた伊邪那岐に、須佐之男は母のいる根の国に行きたいと答え、怒った伊邪那岐は須佐之男を追放する。

そこで伊邪那岐神は引退し、今は近江の多賀神社に祭られている。

 

天照大神

古事記~国生み~天照大神

禊によって生まれた天照大御神、月読命、須佐之男命に、それぞれ昼の世界、夜の世界、海原を納めるよう命じる。

黄泉平坂から戻った伊邪那岐命が筑紫の国日向の阿波岐原で禊をし、最後に三柱の神が生まれる。

  • 左目からは天照大御神(女神)
  • 右目からは月読命(男神)
  • 鼻からは建速須佐之男命(男神)

伊邪那岐は玉の首飾りを天照に賜り、昼の世界、高天原を治めるように、また月読には夜の世界を、須佐之男には海原を治めるよう命じた。

 

古事記に関する土地

 

中部

新潟県

  • 佐渡の島
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が生んだ大八島のうち7番目の島

近畿

滋賀県

多賀神社

  • 静岡県犬上郡多賀町
  • 須佐之男命を追放した後、伊邪那岐神が祭られている

兵庫県

淡路島

中国

鳥取県

伯伎(ははきの)

  • 火之迦具土を生んで亡くなった伊邪那美命を伊邪那岐命が弔った地

天の真名井

  • 鳥取県米子市淀江町高井谷に湧出する地下水
  • 天照大御神と須佐之男命の誓約の際に清めに使われた井の名がつけられている

白兎神社

  • 因幡の素兎の白兎神が祭られた神社
  • 近くに気多ノ前展望広場がある

島根県

隠岐諸島

  • 隠岐之三子之島
  • 天之忍許呂別(あめのおしころわけ)
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が生んだ大八島のうち3番目の島

伊賦夜坂~出雲市東出雲町伊賦夜坂

鳥髪

  • 船通山(鳥髪山、鳥上山、鳥髪峰、鳥上峰)
  • 追放された須佐之男命が降った場所

斐伊川

  • 須佐之男命が追放された後訪れ、この川の上流で足名椎・手名椎・櫛名田比売に会い、八俣の大蛇を退治する

須我神社

  • 八俣の大蛇を退治した須佐之男命が建てた須賀の宮
  • ここで須佐之男命が「八雲立つ」の歌を詠んだ
  • 日本初之宮と通称される

岡山県

  • 吉備児島
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が大八島の次に生んだ六つの島のうち1番目の島

広島県

山口県

屋代島/周防大島

  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が大八島の次に生んだ六つの島のうち3番目の大島と言われている

四国

  • 伊予之二名島
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が生んだ大八島のうち2番目の島

徳島県

  • 粟の国
  • 大宜都比売(おおげつひめ)
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が生んだ伊予之二名島の国

香川県

  • 讃岐の国
  • 飯依比古(いいよりひこ)
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が生んだ伊予之二名島の国

小豆島

  • 小豆島(あづきじま)
  • 大野手比売(おおぬでひめ)
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が大八島の次に生んだ六つの島のうち2番目の島

愛媛県

  • 伊予の国
  • 愛比売(えひめ)
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が生んだ伊予之二名島の国

高知県

  • 土佐の国
  • 建依別(たけよりわけ)
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が生んだ伊予之二名島の国

九州

  • 筑紫島
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が生んだ大八島のうち4番目の島

福岡県

  • 筑紫の国
  • 白日別(しらひわけ)
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が生んだ筑紫島の国
  • 福岡県東部は豊国

佐賀県

長崎県

壱岐の島

  • 伊岐の島
  • 天比登都柱(あめひとつばしら)
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が生んだ大八島のうち5番目の島

対馬

  • 対馬
  • 天之狭手依比売(あめのさでよりひめ)
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が生んだ大八島のうち6番目の島

五島列島

  • 知訶島(ちかのしま)
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が大八島の次に生んだ六つの島のうち5番目の島か
  • 諸説あり

男女群島

  • 両児島(ふたごのしま)
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が大八島の次に生んだ六つの島のうち6番目の島か
  • 諸説あり

熊本県

  • 肥の国
  • 建日向日豊久士北泥別(たけひむかひとよくじひねわけ)
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が生んだ筑紫島の国
  • 肥の国に肥前(長崎・佐賀)が含まれるかどうか

大分県

  • 豊国
  • 豊日別(とよひわけ)
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が生んだ筑紫島の国
  • 大分県全域と福岡県東部

姫島

  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が大八島の次に生んだ六つの島のうち4番目の島
  • 国崎半島の北東に位置する

宮崎県

みそぎ池~宮崎市阿波岐原町

天岩戸神社・天安河原宮~宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸

  • 天の安河での誓約(うけい)のあと、須佐之男命の乱行をおそれた天照大御神は天の岩屋戸に隠れてしまう
  • 天の安河原に八百萬の神々が集まり、思金神の策により天照を天の岩屋戸から引き戻す

鹿児島県

  • 熊曾の国
  • 建日別(たけひわけ)
  • 伊邪那岐命と伊邪那美命が生んだ筑紫島の国
  • 熊曾の国に日向(宮崎)が含まれるかどうか

その他

葦原の中国(あしはらのなかつくに)

豊葦原中国もしくは中津国。場所については諸説あり。

  • 河内湖があった河内平野(津の国と呼ばれた)。
  • 出雲地方、あるいは中国地方
  • 高天原を九州、葦原中国を畿内とする説
  • 大和盆地の橿原あたり
  • 豊の国の中津~大分県中津市

 

禊の神々

古事記~国生み~禊の神々

黄泉比良坂から地上に戻った伊邪那岐大神は、筑紫国の日向(ひむか)の橘にある小さな水門(みなと)の阿波岐原(あわぎはら)へ来て禊をする。その禊の際に、様々な神が生まれる。その最後に、天照大御神、月読命、須佐之男命が生まれる。

身につけたものを外した時に生まれた12の神々

  • 杖→衝立船戸神(つきたつふなどのかみ)
    • 悪霊を払う神
  • 帯→道之長乳歯神(みちのながちはのかみ)
    • 長い道中の安全を祈る御幣の神
  • 袋→時量師神(ときはかしのかみ)
    • 時をはかる神
  • 上着→和豆良比能宇斯神(わずらひのうしのかみ)
    • 病から守るための神
  • 袴→道俣神(ちまたのかみ)
    • 道案内の神
  • 冠→飽咋宇斯神
    • 食料を心配する神
  • 左手の腕輪→沖の船戸の神々
    • 奥疎神(おきさかるのかみ)
      • 沖の航海のための神
    • 奥津那芸佐毗古神(おきつなぎさびこのかみ)
      • 沖の波を静める神
    • 奥津甲斐弁羅神(おきつかいべらのかみ)
      • 沖の魚を捕るための神
  • 右の腕輪→沿岸の船戸の神々
    •  辺疎神(へきさかるのかみ)
      •  沿岸を航海するための神
    •  辺津那芸佐毗古神(へつなぎさびこのかみ)
      •  沿岸の波を静める神
    • 辺津甲斐弁羅神(へつかいべらのかみ)
      • 沿岸の魚を獲るための神

災いの神々と穢れを祓う神々

次に伊邪那岐が「橘の水門の水面は流れが速い、水底は流れが遅い」と言って、水面と水底の中間で体を洗ったとき、まず黄泉の汚物から二柱の神が現れる。

  • 八十禍津日神(やそまがつひのかみ)
    • 多くの災いの神
  • 大禍津日神(おおまがつひのかみ)
    • 力の強い災いの神

次にその災いを直す三柱の神が現れる。

  • 神直毗神(かむなおびのかみ)
    • 神の穢れを祓う神
  • 大直毗神(おおなおびのかみ)
    • 大きな力をふるう穢れを祓う神
  • 伊豆能売神(いずのめのかみ)
    • 神に仕える斎女

綿津見神と底筒男神

海底で禊をしたときに現れた神々。

  • 底津綿津見神(そこつわたつみのかみ)
  • 底筒之男命(そこつつのおのみこと)

海中で禊をしたときに現れた神々。

  • 中津綿津見神(なかつわたつみのかみ)
  • 中筒之男命(なかつつのおのみこと)

海面で禊をしたときに現れた神々。

  • 上津綿津見神(うわつわたうみのかみ)
  • 上筒之男命(うわつつのおのみこと)

これらのうち三柱の綿津見神は、阿曇之連(あずみのむらじ)たちが祖先として祭っている神。阿曇之連は綿津見神の子、宇都志日金拆命(うつしひかねさくのみこと)の子孫。

底筒之男命、中筒之男命、上筒之男の三柱の神は住吉大社に祭られている。

天照大神、月読命、須佐之男命

さらに伊邪那岐が目と鼻を洗ったとき、天照大御神、月読命、須佐之男命が生まれる。

 

黄泉の国

古事記~国生み~黄泉の国

伊邪那岐神は伊邪那美神にもう一度会おうと黄泉の国(夜見之国)へ降りていくが、そこで見にくい姿になった伊邪那美を見て逃げ戻り、伊邪那美と別れを告げる。

黄泉の御殿の石扉の奥にいる伊邪那美神と会話。

  • 伊邪那美は既に黄泉の食べ物を食べてしまった
  • 戻れるよう黄泉の国の神に談判する
  • その間、自分の姿を見ないでほしい

いつまで待っても伊邪那美が出てこないので、伊邪那岐は角鬟(みずら)に差した櫛の歯を一つ折って火をともし、中へ入っていく。そこで見た伊邪那美の身体

  • 蛆が集まり、八つの雷神が身体に取り付いていた
    • 頭には大きな雷
    • 胸には火の雷
    • 腹には黒い雷
    • 女陰には裂けた雷
    • 左の手には若い雷
    • 右の手には土の雷
    • 左の足には鳴いている雷
    • 右の足には伏している雷

姿を見られた伊邪那美は黄泉醜女(よもつしこめ)に伊邪那岐を追わせ、伊邪那岐は逃げる。

  • 鬘(かつら=黒いつる草の髪飾り)を投げ捨てると山葡萄になり、醜女はそれを食べ始める
  • 右の角髪に差していた櫛の歯を投げると筍になり、醜女はそれを食べ始める
  • 伊邪那美は八種類の雷神に黄泉の軍1500を添えて追わせ、伊邪那岐は十拳剣で追い払いながら黄泉比良坂(よもつひらさか)のふもとまで逃げ延びる(ヒラは崖、サカは境界の意)
  • 伊邪那岐はふもとに生っているいる桃の実を三つとって投げつけると、黄泉の国の追手は退散

伊邪那岐は桃の木に「お前が私を助けたように、葦原の中つ国のあらゆる生きている人間たちが苦しいことに出会って憂い悩むときは助けてほしい」と告げ、桃の木に意富加牟豆美命(おほかむづのみこと)という名前を与えた。

伊邪那美がまた追いかけてきたので、伊邪那岐は千人引きの大岩を黄泉比良坂に置いて道を遮る。

その大岩をはさんで伊邪那岐は伊邪那美に夫婦の契りを解く、と呪いの言葉を吐く。

  • 伊邪那美曰く「これからあなたの国の人々を一日千人絞め殺す」
  • 対して伊邪那岐曰く「ならば私は一日に1500人の子を産ませる産屋を建てる」

その後、伊邪那美神を名付けて黄泉津大神(よもつおおかみ)、または道敷大神(ちしきのおおかみ)という。

黄泉比良坂は出雲の国の伊賦夜坂(いふやざか)